子ども研究者Como     子どもたちのダイアリー

保育歴20年・母歴15年の子育て応援ブログです。

五感を使って遊ぶ、ということ。

f:id:senderComo:20201013204715j:plain

五感(ごかん)とは、何でしょうか。

また、同じ読み方で「五官」と表すものもあります。

 

「五感」とは

外界からの刺激を感知するための機能で

“視覚“、”聴覚” 、“嗅覚“、”味覚”、“触覚“のことを指し、

それによって感じる意識のことです。

 

また「五官」とは

五感を感じる器官のことで、

目、耳、鼻、口、皮膚のことを指し

つまり、感覚を意識する身体の器官自体のことを示しています。

(漢方では、人間の顔の上にある五つの感覚用器官を指すようで、皮膚が五官に入らず、代わりに舌が入るなど諸説ありますが、今回は前述したもので表します。)

                          一部・日本辞典等より引用 

つまり「五感」を使って遊ぶ、ということは、

目、耳、鼻、口、皮膚から感知する

視覚や聴覚、嗅覚、味覚、そして触覚を存分に使って遊ぶ、ということです。

 

さあ、想像してみてください。

子どもが野山に飛び出して、

五感をフルに使って遊んでいる姿を…。

 

木々の緑の美しさ、木漏れ日のキラキラした光。

小鳥たちのさえずり、自分が歩くとパキッと折れる小枝の音。

どこからか風と共に漂ってくる季節の香り。

沢に湧き出た透き通った水を手ですくって飲む美味しさ。

太陽の温かさ、土のぬくもり、風の心地よさ、水の冷たさ。

自然にある恵みを、

子どもは誰に教わることなく、

遊びを通して、五感で味わって学んでいくのです。

 

時には、

高いところから降りなくてはならない場面もあります。

走りすぎて転んでしまうこともあります。

折った枝で手をすりむくことも、

湿った土やじっとりとした苔で、ちょっと気持ちわるいときもある。

向こう側に行きたければ

飛び越えないといけない岩があったり、

自分の手の力で体を支えなくてはならない場面もあることでしょう。

 

自然の中で夢中で遊んでいると、

そんな痛さや怖い思い、気持ち悪さも味わいますが、

それらもまた、

体験や経験というかけがえのない学びになっていくのです。

 

自然というものは、

じっと静かにそこにありながら、

そうやって、

とてつもなく大きな学びを、子どもにさせてくれているのです。

まさに五感への刺激の宝庫です。

 

五感を使って遊ぶ体験は、

子どもの育ちや学びにおいて、必ず必要になってきます。

考えられた素晴らしい玩具もたくさんありますし、

それが必要になるときもあるのですが、

やはり用意された玩具や道具だけでは、どうしても自然の力には及ばないのです。

 

そうやって、五感を使い磨きながら育った子どもの感性は、

日常の生活においても、

学習という分野に入る年代になっても、

必ず生かされていきます。

 

相手の様子を見て感じ、次にどうするか考える力。

危険な音や匂い、または味を感じて、身を守る力。

物のひんやり感、人のぬくもり、季節の移ろいを肌で感じ、心を寄せる力。

そんな感性は、生きていく力になっていくのです。

 

生まれたときから、誰もが備えている感覚「五感」。

使わなければ劣ってしまうし、使えばどんどん磨かれてもいくのです。

人と社会と一緒に生きていく上で、

生きる力というのは、必ず要になっていきます。

その土台が、この五感をたくさん使って「いかに遊んだか」と言えるのです。

 

もうひとつの必要な生きる力である「自己肯定感」もまた、

人間関係とは別に自然の中でも育まれていくお話もありますが、

それはまた別の機会に…。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。           Como