子ども研究者Como     子どもたちのダイアリー

保育歴20年・母歴15年の子育て応援ブログです。

大きくなったら何になる?

♪おおきくなったらなにになる~?おおきくなったらなにになる~?

なんていう子どもが大好きな手遊び歌もありますが…。

 

「大きくなったら何になりたいかな」

そう問いかけると、 

小さな子どもは

大きくなったときの自分に夢をふくらませます。

この時の“大きくなったら”は

特別“大人になったら”というわけでも、何年後かの自分なんて概念はありません。

とにかく今より大きくなったら、で良いのです。

それはその子にとって、明日かもしれないし、一週間後かもしれない。

一年たって一つ上の学年の子を想像しているかもしれない。

そんな曖昧なものです。

 

そして、幼ければ幼いほど、どんなものだっていいのです。

スーパーヒーローだっていいし、プリンセスでもいい。

ときには消防車だって、お空の雲だっていい。

想像する力は、こんな風に今と違う自分を思い浮かべる力なのです。

 

それが年齢とともに段々具体化し

「自分はこんな大人になりたいな」

「大人になったらこんなことをやりたいな」に変わっていきます。

今とは違う時間軸が生じて

子どもの自分から大人の自分を想像するのです。

大人になった自分を想像して、「夢」を持ちます。

想像するのです、自分が大人になった姿を。

ここでもまた、ひとつ大きな想像力が試されますね。

 

そうです。

子どもはみな、今とは違う自分に想像力を働かせるからこそ

未来を生きていくことができるのです。

未来の自分を想像し、夢描いて、それに向かって歩んでいこうとする力が

生きる力です。

 

f:id:senderComo:20201111214030j:plain

 

でも近頃…

「夢」を描けない子どもというのも増えています。

「大きくなったら何になりたい?」という漠然とした幼児期の質問ですら

答えに困ってしまう子がいるのです。

その感覚が改善されず続いていくことがあれが

大人になって「こんなことがやりたい」と、

自ら選ぶ力にも及んでいくかもしれません。

 

その子の心に足りないものが何であるかに思いをよせていくと、

その背景は様々でしょう。

 

ただ、大人との関わりが少ないからとか

共感してもらう遊びをしていないからとか

絵本を読んでもらうことが少なかったからなどという

断定できるような理由でない場合もあります。

 

想像力を働かせることが「生きる力」につながるのであれば、

「夢」を描けないことは

子どもにとって非常に辛い状況が存在するかもしれないですね。

 

次回はもう少しこのお話の続きをしていけたらと思います。        Como